完璧主義から最善主義へ

メンタルヘルス

セルフチェック 「もしかして完璧主義?」

日ごろの自分の考えが「完璧主義」に偏っていると、些細なミスが気になってしまい、不必要な過度に落ち込んでしまったり、仕事の同僚を責める事で対人関係の問題に発展することが想定されます。

まずは、自分の「完璧主義」の傾向が無いか?セルフチェックしてみたいと思います。

私自身、メンタル不調前は間違いなく完璧主義傾向が存在しました。

以下に「完璧主義」とその対比で表現される「最善主義」の特徴比較を記載します。自分自身に「完璧主義」の傾向が無いか?チェックしてみてください。

【完璧主義の傾向】

  • 「オール or ナッシング」白黒をつけたがる
  • 結論を急ぐ、結果を得ようとして焦る
  • 「~ねばならない」と強迫的に考える
  • 失敗を引きずる、失敗を恐れる
  • 自分や他人の欠点が気になる
完璧主義最善主義
ゴールへの道目標までの道は直線目標までの道は不規則な螺旋
失敗の捉え方失敗を恐れる失敗はフィードバック
目標達成のプロセス目標だけが大事目標もそこへの過程も大事
グレー領域の認識オール or ナッシングの思考法微妙な差異や複雑を大事にする思考法
アドバイスの受け入れ方法自分を防御忠告やアドバイスを受け入れる
周りの世界の見え方欠けている部分が気になる
周囲が敵対的に映る
出来た部分・進歩に気付く
問題への取り組み方他人の協力を得るのが嫌い周囲と協調しながら進められる

上記を踏まえ、完璧主義によるストレス被害を回避(軽減)するための問題対処行動を整理してみます。

悩み・問題の整理

「完璧主義」の人は過去の成功体験などから、解決を急ぎ、問題の本質と向き合う時間が不足する傾向がありそうです。先ずはどんな事柄が解決すべき事項なのかを正しく再認識する事から始め、一つずつ体系立てて問題対処する冷静さが重要と思います。

  • 現実を受け入れ、悩み・問題をリストアップする
  • 「今、取り組める問題」と「当面、取り組めない問題」に分ける
  • 解決できる問題に「優先順位」をつける
  • 問題解決案を考える

現実を受け入れ、悩み・問題をリストアップする

頭の中にある「漠然としたネガティブな感情」が混沌としている状態が、問題解決を遅らせ、高ストレス状態を長引かせてしまう原因となります。

抱えている問題を具体的に書き出し、可視化したり、他者と共有できる状態にすることが、問題解決のための大きな第一歩と言えます。

「周辺で起こっている事実」「それによって生じたネガティブな感情・思考」「直面している、あるいは今後直面する確率の高い問題事象」「問題事象を引き起こしている背景・原因」などに分けて、書き出せるとより良いと思います。

但し、最初からハードルを上げ過ぎると、億劫になって最初の一歩を踏み出しにくくするリスクもあるので、まずは多少抽象的、稚拙な表現になっても気にする必要はありません。

「今、取り組める問題」と「当面、取り組めない問題」に分ける

悩み事の中には「大規模自然災害が起きたらどうしよう?」「これ以上、日本経済が悪化したらどうしよう?」など、1個人では解決しようの無い「不安」が存在するのも事実です。

一方で、自分だけではどうしようも出来ない問題は、他者の助けを求めるか、諦めてリスクを受け入れるしか無い場合もあります。

ストレスは足し算なので、先ずは自分だけで取り組める問題にフォーカスして、ストレス因子を出来るだけ減らしてしまった方が得策と言えます。

書き出した「問題」を「今、取り組める問題」と「当面、取り組めない問題」に分類することが第二ステップとなります。

解決できる問題に「優先順位」をつける

第三段階は、「今、取り組める問題」としたものに優先順位をつけることです。

人それぞれ、得意・不得意があるかと思いますが、様々な課題を同時並行に対応しようとすると、注意が散漫になってしまい、余分なミスを犯す場合もあるため、一般的には、一つ一つ順番に対処する方が間違いは少ないと言えます。

優先順位の付け方にも複数の戦略・戦術があります。可能であるなら、最も大きく自分を傷つけている問題から解決したいのは、間違いありませんが、大きな問題との対峙には、それなりに時間と体力を要するものです。

比較的短時間に解決できる問題を切り崩して行く過程で、成功体験による自信を獲得したり、前向きに取り組む時間・体力が蓄積されたりも考えられます。

自分一人で抱え込むのが危険と思われる場合には、信頼できる仲間と相談しながら、優先順位を考えるのも一つの手です。「完璧主義」傾向のある方は、優先順位付けしたリストについても「完璧さ」を追い求めてしまう筈ですので、一定のところまで進んだら、思い切って妥協することが大切なのは、言うまでもありません。

問題解決案を考える

最後に「問題解決案」を考える上で気を付けたい点を整理してみます。

1. 最初に「目的」を明確にする

完璧主義は“手段”にこだわりすぎる。 最善主義は“目的”を軸に判断する。

  • 目的の明確化ができていないと、完璧さを追い求めて迷走しやすい
  • 「何のためにやるのか」を最初に言語化することで、必要以上のこだわりを手放せる

2. 問題を“分解”して扱う

完璧主義は問題を大きく捉えすぎる。 最善主義は問題を小さく切り分けて扱う。

  • 問題分解をすると、対処可能なサイズになる
  • 「全部できない」ではなく「どこまでならできるか」に変わる

3. 完璧ではなく「基準」を決める

完璧主義は基準が無限に高い。 最善主義は“十分に良い”ラインを設定する。

  • 事前に 合格ライン を決める
  • 70%でOKと決めると、判断が早くなる

4. まず「試す」→あとで「直す」

完璧主義は“最初から正解”を求める。 最善主義は“試行→改善”を前提にする。

  • 小さく試す
  • フィードバックを得る
  • 改善する

最後に

難易度が高い問題を解決する際は、早い段階から協力者や相談相手を巻き込むことも有効です。多角的で、よりリーズナブルな解決案が導き出されることが期待できます。

完璧主義な人は、比較的プライドが高い人も多いと言えるでしょう。

自分より若い人、経験が浅い人からアドバイスを受ける事に抵抗感を持つかも知れません。協力者・相談者を探す上で、最初は素直に意見・提言を受け容れやすい年長者などから始めるのが良いと思います。

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