マンネリによる落ち着き

メンタルヘルス

今回は「マンネリ(ワンパターン)による落ち着き」と題して、変化しないものがいつも同じ場所に存在し続けることによる心の安定をテーマに投稿したいと思います。

「刺激」と「安らぎ」

「刺激」と「安らぎ」二つは全く別の感情の状態です。

新しい劇場ロードショーの映画を観るとき、先が全く読めない波乱万丈のストーリーに対し、手に汗握り、ポップコーンをムシャムシャ食べながら無心でスクリーンに釘付けになった経験のある方が大半かと思います。格言う私もアクション映画が大好きです。

「ドキドキ」「ワクワク」は、心や身体も緊張状態。緊張は英語で「ストレス」ですので、鑑賞が終わった後にはどっと疲れが出てしまいます。

一方、大自然に触れたり、静かな美術館で有名な絵画を観覧したり、動物園で小動物を可愛がったりした後は、ホッコリ・ホンワカした気分になれます。

どちらが優れているという事ではありませんが、人間が生活して行く中では双方の感情の起伏があった方が、豊かな人格形成がなされるかと思います。

マンネリ(ワンパターン)による落ち着き

冒頭で波乱万丈的な映画の件を例に挙げましたが、ここで思い返してみて欲しい事があります。

子供の頃、もしくは親世代であれば、お子様方が「アンパンマン」に夢中になっている、もしくはなっていた時期がありませんでしたか?

「アンパンマン」は典型的なワンパターンです。一度はライバルのバイキンマンやドキンちゃんにアンパンで出来た顔を汚され、戦力がガタ落ちします。その後、ジャムおじさんによって、新しい顔に付け替えて貰った直後には「元気100倍」に復活し、バイキンマンを見事退治します。登場キャラクターの違いはあれど、大まかな展開は全てこの形です。

もう一つの例は、ご高齢の方に愛される時代劇のドラマ。「水戸黄門」「暴れん坊将軍」「遠山の金さん」などがありますが、こちらも展開的には「勧善懲悪」。最後は「悪大名」「悪代官」「悪徳商人」をヒーローが懲らしめてくれます。

この様に、最後は必ず裏切らない安心感があるからこそ、穏やかな気持ちで楽しむことができるのだと思います。

「刺激」を求めている人にとっては退屈に感じることかと思いますが、メンタルが弱っている時には「安定・安心・安全」がマッチします。

「仕事や生活で生じたストレス」と「娯楽で生じたストレス」は別問題と思われるかも知れませんが、「ストレスは足し算」とも言われていて、決して別モノとは言い切れない面もあるのです。

ストレスコーピングには「静」と「動」の両方を用意する

ストレス解消のための「コーピング(対処法)」には、刺激の強い「動」のモノばかりではなく、心や身体を安らかな状態に導く「静」のモノも用意しておくことをお勧めします。

「感情変化が緩やか」「特別な準備が必要ない」「お金が掛からない」「周りに迷惑が掛かり難い」

例えば「瞑想」「読書」「音楽鑑賞(ロック・メタルじゃない)」「公園を散歩」「半身浴」などが良さそうです。

昭和な日本音楽はある意味ワンパターン

いつの頃から変わってしまったのか、最近の音楽は洋楽化が強まってしまいましたが、思い返してみると、昭和的な日本の歌謡曲や演歌は「Aメロ」「Bメロ」「サビ」で構成されていて、これもある種のワンパターンと言えます。

メロディラインも基本的に一定のコード進行で進みますし、リズムを乱さない形で歌詞がハメ込まれています。カラオケでもとても歌い易い作りです。

「転調」や「ラップ」「ボーカロイド」などは、昭和生まれオジサンの私には、少し距離感を感じてしまいます。

かろうじて、まだ演歌には移行しておりません。「平尾昌晃」「筒美京平」「都倉俊一」などの偉大な作曲家たちの歌が特に好き。個人的な感想をお許しください。

故郷的な食事

食事に関しても、いつでもそこへ行けば変わらぬ味がある。というのが、実は大切です。

故郷のおふくろの手料理、みたいなモノが手軽に味わえるのが良いのですが、行きつけの居酒屋や定食屋さんを持っておくと良いかも知れません。

自分:「女将さん、いつものをお願い」

女将さん:「あら?なんか元気無いわね。仕事で何かあったの?」「一品オマケしておくわね」

どうです。サイコーですよね?

妄想はこの辺にして。そこまでは難しいとしても、最近の若者にとってみると、もしかすれば「吉野家の牛丼」「ビックマック」「ミスドのポンデリング」などは、いつも変わらない「ワンパターン」、「故郷的な食事」になりつつあるのかも知れません。

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